問い 4
都市を計画するってどういうこと?
都市計画が対象とする都市の要素
はじめに、都市計画が対象とする「都市の要素」について考えてみましょう。
地球上で人間が作り上げたものを、ビルト・エンバイロメント(Built Environment)と言います。ビルト・エンバイロメントは大きく二つに分けることができます。一つは建物で、住宅、商業施設、工場、オフィスなどです。もう一つはインフラストラクチャー、社会基盤といわれるもので、道路、公園、河川、上下水道やゴミ処理施設を指します。
都市計画では、個々のビルト・エンバイロメントの詳細を設計するのではではなく、全体を調和的に統合します。
都市計画法に定める都市計画
次に、少し難しい言葉が並びますが、「都市計画法」において「都市計画」がどのように定義されているかをみておきましょう。都市計画は都市計画法において「都市の健全な発展と秩序ある整備を図るための土地利用、都市施設の整備及び市街地開発事業に関する計画」(第四条)と定義されています。1)土地利用に関する計画では、居住、生産、業務、レクリエーションなどの諸機能に対応する各種の土地利用を定めます。2)都市施設は、道路、鉄道、河川、電気・水道などエネルギー供給施設、公園・緑地などの組み合わせからなる骨格構造と、学校・図書館など教育文化施設と病院・保育所など社会福祉施設からなる施設群を指します。都市施設の整備に関する計画では、市街地の骨格となる都市施設はネットワークとして、施設群は点的に整備します。3)市街地開発事業に関する計画では、総合的な計画に基づいて、公共施設や宅地を整備し、土地利用を面的に更新します。
都市計画をより理解するために、上記3つの計画を具体的な作業で説明します。都市計画が対象とするスケールは1小学校区から市全体くらいまでで、地図で言うと2,500分の1から10,000分の1です。地図を広げて、1)土地利用に関する計画として、対象とするエリアを土地利用ごとに色分けしていきます。2)都市施設の整備として、そこに道路や公園・緑地など骨格構造と、学校・病院など施設を配置して書き込んでいきます。3)市街地開発事業があれば、その範囲に色を重ねます。すなわち、地図に3つのレイヤーを重ねていくような作業となります。
土地利用に関する計画:用途地域
冒頭に「都市計画では、個々のビルト・エンバイロメントの詳細を設計するのではではなく、全体を調和的に統合する」と説明しました。建築に関していうと、個々の建築の設計をするのではなく、都市計画的な調和を図る条件をルールとして示します。都市計画規制と言われるもので、先に示した「土地利用計画」がそれに当たります。都市計画法が適用される地域には「用途地域」が定められています。「用途地域」にはその地域に建てて良い用途(住宅、商業、工業など)とボリューム(延べ床面積、高さ、外壁後退距離など)が決められていますので、個々の建築を計画する際にはその条件を守らなければなりません。「用途地域」によって、全体の調和を図るべく誘導しているのです。

この問いを書いた人
都市計画研究室
山家京子 教授
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